蛇ノ目の記

技術のことも。そうでないことも。

PyCon APAC 2018 Day 1

【2018.7.2 追記】トークの発表資料への追加

シンガポールで開催されているPyCon APAC 2018にやってきた。

海外のカンファレンスは初めて、シンガポールも初上陸。

PyCon APAC ツアー

初海外カンファレンスなうえに海外経験が少ないのでPyCon JPが企画するAPACツアーに参加しての旅だった。Pythonエンジニア仲間と行くと心強いし楽しい。

PyCon JP Blog: PyCon APAC 2018 in シンガポール のツアー参加者募集

シンガポール上陸当日

上陸した5月31日の天気は悪かった。昼を食べ終わる頃には雨になり、あまり観光できずに宿に戻ることとなった。

夜は現地で働いているonodaさん、APACのスポンサーのHDEのメンバーとHolland Villageにあるイタリア料理店で夕飯。その後は近くにあった屋台街めいたところで二次会となった。いっつもビール飲んでるな。

一日に2度もタワービールと対面するとは。

Day 1

PyCon APAC 2018の会場はNUS(National University of Singapore)。

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School of Computingの2階に上がると受付。

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ここでTシャツをゲット。乾きやすい生地になっているのが東南アジア感ある。

スポンサーブースではいつもお世話になっているPyCharmのJetBrainsのブースでPyCharmステッカーとハンドスピナーをもらった。

次の日に貼った。

カンファレンス後はAPACツアー勢、onodaさんと共に宿近くのショッピングモールに入っているフードコートで夕飯。鶏肉が入ったアジアンなスープを食べた。

その後はビールをキメた。飲んでばっかりでは。

Opening Keynote

Day1の基調講演はKatharine Jarmul。ドイツでデータサイエンスのコンサルをやっているkjamistanの創業者。

機械学習システムにおけるプライバシーというテーマの講演。

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Google Assistantが学習した音声情報はどうやって収集されたのかという疑問をきっかけに、データを収集、訓練データとして使うときにエンジニアが注意しなければならないことに繋がった。

  • 倫理的なデータセット

    • ユーザからデータを収集するという契約は明示的にする( Zen of PythonのExplicit is better than Implicit.になぞらえて)
  • 収集するデータについてユーザとの合意を得る

  • 匿名化(Anonymazation)や仮名化(Pseudonymization)を施す

なんとか聴き取れた範囲はこのくらい。英語力の無さ……。

最後にオーディエンス全員で「I am a Data Guardian」と声を合わせたりした。

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GDPRが話題になっているタイミングに合った話だったと思う(小並感

Talk

聞いたトークのサマリーを訳してみる。

全体のスケジュールはConference Schedule | PyCon APAC 2018

Introduce Syntax and History of Python from 2.4 to 3.6

by Manabu Terada, Founder and CEO at CMS Communications Inc.

資料: manabu-terada-introduce-syntax-and-history-of-python-from-2.4-to-3.6.pdf - Google ドライブ

CMSコミュケーションズの寺田さん。一般社団法人PyCon JPの理事でもある。

今回のPyCon APACツアーを企画していただいた。多謝。

The speaker will introduce the new syntax and functions between Python 2.4 and Python 3.6 in this talk. I will also compare the old style to the new style. You will learn the best practices for Python coding and how to perform refactoring your old Python code. You can look at the evolution of Python.

訳:

Python2.4から3.6の間に登場した新しい文法と関数の紹介と旧スタイルと新スタイルの比較。Pythonの進化の道筋をたどることで、古いPythonのコードをリファクタリングする際のベストプラクティスが学べるだろう。

Teaching Computers ABCs: A Quick Intro to Natural Language Processing

by Lory Nunez, Data Scientist/Data Engineer at J.P. Morgan

資料: loryfel-nunez-teaching-computers-abc.pdf - Google ドライブ

Natural Language Processing (NLP) is a component of Artificial Intelligence. Knowledge of NLP can make unstructured text data add tremendous value to any application. We will go over basic NLP tasks, techniques and tools. We will end with an NLP app built from open source libraries.

訳:

自然言語処理はAIを構成する要素である。自然言語処理によって、構造化されていないテキストデータがさまざまアプリケーションに大きな価値を与えられるようになる。ここでは、基本的な自然言語処理のテクニック、ツール、ユースケース、そしてオープンソースライブラリを使って自然言語処理アプリケーションを作る方法について発表する。

サンプルアプリ(Wikipediaの文章を用いて人名同士の類似度を測るアプリ・ツイートをクラス分けして災害時のトリアージを行うアプリ)が紹介されたが、アクセスできなくなっている(´・ω・`)

Dockerizing Django

by Ernst Haagsman, Product Marketing Manager for PyCharm at JetBrains

資料: Release pycon_apac_2018 · ErnstHaagsman/ecs-talk · GitHub

Docker helps make sure that the Django application you develop is exactly the same as the Django application you eventually deploy. In this talk, you will learn how to containerize a Django application, and use docker-compose to connect your Django application to your entire stack.

訳:

Dockerは、開発したDjangoアプリケーションと最終的にデプロイしたアプリケーションが同一であることを確認する際に役立つ。Djangoアプリケーションのコンテナ化と、アプリケーションをdocker-composeで管理しているサービスに接続する方法を紹介する。

このリポジトリやブログの記事(Using Docker Compose on Windows in PyCharm | PyCharm Blog )が元になっているようだ。

github.com

Build a Data-Driven Web App That Everyone Can Use

by Galuh Sahid, Data Engineer at Midtrans

資料: galuh-sahidbuilding-a-data-driven-web-app-that-everyone-can-use.pdf - Google ドライブ

You're a data scientist with a machine learning model that you want to show everyone. Do you give your users your Python scripts and tell them to run "python mycoolmodel.py"? Is there a better alternative? How about a web app? The speaker will show you how Flask can be the best fit pun intended for this case.

訳:

データサイエンティストのあなたは自分が作った機械学習モデルをみんなに使ってもらいたいと考えている。そんなときに「mycoolmodel.pyと名付けたファイルをpythonコマンドで実行してください」とみんなに伝えていないだろうか。他にもっと良い方法があるのではないか?Webアプリにするのはどうだろう。この発表ではFlaskを用いて機械学習モデルをWebアプリ化するベストな方法を紹介する。

レベル感として今回のトークの中で最も面白いと感じられた。Flaskは少しチュートリアルをやればWebアプリが書けるし、機械学習モデルもKaggleのタイタニックのやつを解説している記事に沿えば作れそう。復習したいので動画公開が待ち遠しい。

Closing Keynote

The Python QuantsのCEO、Dr. Yves Hilpisch。

いわゆるFinPyの分野の話なのだけど、そっち方面の知識がゼロなのでついていくことができなかった……。


Day 1の話はこれにて終わり。Day 2に続く。